石けんは良くない
石けんは紀元前から作られていました。紀元1000年頃からは、フランスのマルセーユやイタリアのサボナ(ここからシャボンという名ができた)でさかんに作られるようになりました。江戸時代には日本にも伝えられていました。一方でアトピーは、1900年頃に発生し1933年に認知された現代疾患ですから、そんなに大昔からあるものは論理的に言ってアトピーの原因ではあり得ないので、アトピー解決篇では石けんについては言及しませんでした。 しかし、石けんをやめればアトピーは良くなる、とはどうやら事実であり、事実を無視することはできません。どう考えたらよいのでしょうか。 <石けんについての考察>
現代では合成洗剤による皮ふ炎もアトピーと認定されており、その割合はアトピー全体の中でけっして小さくありません。ですから多くの人がアトピーの原因は合成洗剤ではないか、と考えています。しかしその考えは、アトピーは合成洗剤が発明される前から存在していたという歴史的事実によって論理的に否定されます。この矛盾を私はアトピー解決篇において、1900年頃に発生した最初のアトピーと、現代のアトピーとは必ずしも同じものではない、と考えることによって解決しました。
石けんについても同じように考えることができそうです。すなわち、1900年より以前のはるか昔から作られていた「古代石けん」と、1900年以降に作られるようになった「現代石けん」とは同じものではないのではないか。そう考えて歴史を調べると、石けんの製造法は1900年頃からガラっと変わっていることに気づきます。昔からの手作りで何年もかけてじっくり醸成する製法に変わって、苛性ソーダを利用した工業的大量生産が始まったのです。こう考えると「現代石けん」は、アトピー解決篇で「外因」が満たすべき条件としてあげた7つの条件をほぼクリアーすることが分かります。(アトピー性皮ふ炎/小児ぜんそく/アレルギー性鼻炎のアトピー性3疾患の共通の原因となりうるか、という潜在的な第8の条件はクリアーできませんが) 1900年という年は20世紀の始まりとしてシンボリックな年ですが、その頃からあらゆるものが工業化され、人々の生活は20世紀的な現代へと大変動をとげました。その変化の一部として、水道の普及、塩素の投入、「現代石けん」の大量生産があり、これらが相まって世界的に「皮ふ細胞への強い刺激」と「皮脂の洗い流し」が始まり、これが20世紀の世界的疾病であるアトピー性皮ふ炎のバックグラウンドとなっていると考えられます。 <追加対策>
以上の考察から、以下のことをアトピーの追加対策とします。 1.石けんを使いすぎない。(特にアトピーの人は当分石けんを使わない) 2.石けんを使うときは、植物性の昔ながらの製法に近いものを使う。 乳幼児の「かきむしり防止の道具 「赤ちゃんがかゆくてかきむしって、寝られないしますますひどくなって困るのですが、 何かよい工夫はないでしょうか?」というお問い合わせがよく来ます。 そのたびに、ボール紙で筒を作って腕にはめたら、腕がまがらなくなって顔などに届かなくなるのでいいです、赤ちゃんのイライラもそれほど強くありませんし、とお答えしてきました。 でも、世の中にはよい物ができているようですのでご紹介します。「ひじっこ」と言います。 |
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冬季は特に、湿度にご注意
最近、生後1年未満の赤ちゃんで、今まで生後数ヶ月間どうもなかったのに急に皮膚の状態がおかしくなった、湿疹が出た、赤くなってかゆがる、というケースを多く聞きます。 これは、冬季になって空気が乾燥してきたことと関係があります。 外気が乾燥する(太平洋岸)こともありますが、それよりも、室内を暖房することによって空気が乾燥してしまうのです。これは日本全国で同じことが起こります。 加湿器メーカーである三菱電機の研究によると、湿度が50%のときの皮膚の水分量は、湿度が65%のときの皮膚の水分量の半分になってしまうそうです。さらに、湿度が下がり、皮膚の水分量が減ると、肌が静電気を帯びやすくなり、肌が空気中のホコリを吸い付けやすくなることも知られています。 これらのことは、皮膚の健康に重大な影響を及ぼします。
写真右は、その家に加湿器が導入されて、湿度を65%に保つことができるようになり、その状態で一晩寝たあとの写真です。 ひと晩で赤みがとれています。空気の乾燥が、赤ちゃんの肌に大きな負担になっていたことが分かりますね。 また、その晩は赤ちゃんはとてもよく眠ったそうです。よく眠ることは、肌にとって、とてもよい効果があります。 赤ちゃんの肌にとって、もっとも良い湿度条件は60%から65%です。室内の湿度を自動的にコントロールする加湿器が販売されていますので、冬季になって急に赤ちゃんの肌がおかしくなったという場合は、すぐに加湿器をお試しください。 |
上の写真の子 5年後 2010年 |
牛乳とステロイド 私たちのグループでは、2005年、今年の初めから10ヶ月にわたって、数十軒の乳牛の酪農家に「マイナスイオン水生成器」を取り付けて、乳牛にマイナスイオン水を飲ませてきました。全部で2000頭を超える乳牛たちが、マイナスイオン水で暮らすようになりました。すると乳牛たちは、それまであまり水を飲まなかったのに、好んでマイナスイオン水をたくさん飲むようになり、、みな元気になってきました。また、糞尿の臭いが減って牛舎の悪臭も減り、蚊やアブなどの害虫の発生も減り、周囲の環境も改善されてきて、マイナスイオン水の効果を改めて実感する結果となっています。 ところが、不思議なことに「体細胞数」が減らない乳牛が多いのです。 体細胞数とは何か 乳房の内部に炎症が起こると、体の細胞がはがれたり、膿の白血球が乳中に出てきます。 これでは乳質が悪いので、売値が下がってしまいます。酪農組合などでは、定期的に体細胞の数を検査して、乳質が劣化しないように気をつけています。これを「体細胞数」と呼んでいます。 この体細胞数が、最初の数軒の酪農家では、短期間で半減したのですが、マイナスイオン水生成器の設置数を増やすにつれて、体細胞数が減少しないケースがたくさん出てきました。 乳牛の健康度やミルクの健全度を示すほかの数値はどんどん改善され、乳牛たちはみな元気になって行くのに、体細胞数だけが減少しないのです。 その理由は何だろうか、それをずっと調査し推理してきましたが、ある日、ある酪農家のところにかかりつけの獣医が来たときに、ようやく、ひとつの結論のようなものが見えて来ました。 それは何かというと、乳牛たちは、乳房炎を治療するために「ステロイド」を投与されていたのです。乳房炎にはステロイドを投与する、それも乳首から直接投与することが獣医たちの施療の第一選択肢となっているのです。ステロイドの投与が乳牛の免疫系を狂わせているのではないかと思われます。そして酪農家は、その薬の中に何が入っているかを知らず、気にもしていなかったことが分かりました。さらに、牛乳を製造するプロセスで、成分調整や加熱殺菌はあっても、ステロイドの残滓を除去するプロセスはどこにもないのです。 この状況は、実は、酪農家の経営姿勢によって大きく異なっています。 ふだんから、牛舎を清潔にし、無理に濃厚飼料を与えるのではなく、適切な飼料を与え、搾乳時間もきちんと守り、無用な薬物を投与しないようにしてきた酪農家のところでは、体細胞数は3ヶ月ほどで半減し、つまり水を変え、その水を乳牛たちがよく飲むことで乳房炎はおさまりましたが、そうでない酪農家のところでは、乳牛たちは水を良く飲んで健康状態は改善されるのに、体細胞数がむしろ増加するという結果となったのです。 しかし、良心的な酪農家が作ったミルクも、牛乳メーカーでほかの酪農家のミルクと混合されて出荷されますから、結果として市販されている牛乳にはステロイドの残滓がある、ということになります。 これは早急に調べる必要があります。 また、これとは別に、妊娠・授乳期に母親が牛乳をたくさん飲むと、子のアレルギー疾患の発生が増える傾向があることは、小児科医たちによって以前から指摘されており、実際にそうであるようです。それは牛乳のタンパク質のせいだ、というのがこれまでの理屈でしたが、そればかりではないのかも知れません。 調査結果をを待たずとも、とにかく妊娠・授乳期間には牛乳は飲まない方がよいと思われます。 |